それはこころか Category:murmur Date:2015年02月04日 名作でした。泣きました、とか書くといかにも陳腐がすぎる気がしてあんまり、このましくないと思いつつ。でも泣きました。泣きながら読みました。ここ数日寝込んでいて身動きがとれず、5日間ほどお休み頂いてたんですが、らくになってきたのをよいことに実家の漫画をもくもくと読んでました。前半はちょっと足掻いてもみて、でもどうにもならんと後半はもう諦めて。よるくも。数年前に第一~第三集を読んでいたのですが、いつの間にか実家に最終集の第五集まで揃っていて、この際だからとまた最初から読み直した。途中何度も閉じては開き開いては閉じ…とくりかえしながらでも面白くて没頭した。読み終えるのがしんそこ惜しかった。読後のなんともゆえない虚脱感、ひさびさ。全部読むのに2000kcalくらい消費しそう。機能不全の愛、という煽りが若干、大げさ?と思いきや、第三集までちゃんと読んでその意味をようやく理解した。なるほど!と膝を叩きたいきぶん。でも理解したと同時にかなしくてやっぱり泣けた。機能不全の愛 って、要するに共依存関係、互いに互いを欲して欲して欲してなりたつもので、キヨコも小辰も王子も百もおんなじだな。っていうか出てくる人らみんなか。王子と百、キヨコとキヨコの母ちゃん、キヨコと小辰、小辰と中田、中田と王子、王子と王様、エトセトラ・エトセトラ。私が衝撃を受けたのはその依存のかたちをあまりに生々しく描いていたからです。途中で何度もほんとうに気持ちが悪くなった。せつなくてたまらなかった。漫画でも映画でも小説でも、飯を食う という描写がとてもとてもすきです。飯を食うって生きてるってことで、生きてゆくってことで、誰かの何かの命を一つ潰して自分にするってことだ。それは命をつづけてゆく覚悟ともいえる。(品数とかの意味ではなく)充足した食卓って愛を食らうことそのもの。食事は愛情の具現。私自身が食べることをあまり得意としていないから、願望なのだと思う。まあ、あれこれ書いちゃいましたがすっげー面白かった!ってことです。よるくも。おすすめです。おすすめついでにあまぞんリンク貼っちゃう。誰か読んでください。よるくも・1 / 漆原ミチあと、聖お兄さんの10巻。面白すぎた。8巻くらいから読んでなかったんだよなー…知らない人が出てきて浦島太郎になってしまった。ど、どちらさま……それからミスミソウ(完全版・上下巻)も読みました。読みましたが、これは、病中に読むものじゃないな…というのが正直な感想。面白かったけど。面白かったけど、ものすごい気分になりました。吐きそう。この人(作者)は何か人間に恨みでもあるんだろか…ってくらい、ありとあらゆる狂気をこれでもかこれでもかと放りこんでぐつぐつ煮こんで壺に入れてじっくり発酵させた感。すごい。人間を観察していくと底はああなのかなあとか、あの病んでゆく感じがわからなくもなくて私も人間だなあとか、雪がざんざん降って孤立していくあの感じは紙の上のものでもやっぱり恐怖だなあとか。わー、めっちゃ久々にこんなにじっくり漫画読んだ気がする…!ついでにこんなにだらだらしたのも久しぶりだ…だらだら…横になって…漫画読んで……あんまり休みすぎるとほんとうにもう働けなくなりそうで怖いからさっさと出勤したかったんだけど、さいきん休めてなかったしまあいいか…日曜日にでもブックオフ行こう PR