恥知らずのパープルヘイズ Category:murmur Date:2011年09月26日 読みましたともさ。昨日、姉が買ってきてくれて、ようやく読了。苦しいやらせつないやらで何度も泣きそうになりながら、でも読後に、「面白かったよー!」って言える、そんな作品だった。ブログではあまり書きたくないのですが、考える事も色々あったので、続きからちょっとばかり読書感想。 フーゴの考える“善悪”という概念は、いかにも青臭い思春期少年のものらしくて、所謂(ギャングというやや特殊な)“大人社会”に放り投げられてようやく解放されたように私には思えた。学校から表社会から弾き出されなかったら、きっとあのままフーゴは自滅していたんじゃないかしら。それがブチャラティの言った、「お前は“こちら側”の人間」という意味、なのかもしれない。スタンドが、「stand by me」の概念から乖離して、自分の精神を反映するもの、とされているのがとにかく私の興味を惹いた。(五部からだと思っていたけれど、その実、四部以降がそうだったらしい)敵対するスタンドも、シーラEとムーロロ、それからフーゴのスタンドも、精神面の反映ならばなんだか、非道く淋しいな、と思わずにはいられなかった。孤独であるっていう心の空洞が痛々しくって、なにを正しいとするのか悪とするのか、そこから先はとても哲学的な事になってしまうから永遠の問いかけにしておく。 PR